ブッダガヤーの涙 [インド 観光名所]
先週の続きです。ブッダガヤからスジャータの村に行くときのお話ね。
ブッダガヤーからスジャータの村へ行く時、ここにはバスなんて通っていないので、オート三輪なんかを探すことにしました。
町で一番にぎやかなところに行って、みちぱたでだらけているインド人に
「スジャータの村に行きたいんだけど。。」
などと、声をかけてみます。
すると、変なおやぢが声をかけてきました。
「スジャータの村か。オート三輪じゃ厳しいぞ。俺のバイクで行かないか?」
「んー、いくら?」
「いや、只でいい。ただ、俺はこの町で土産物屋をやってるから、帰りにそこに寄ってくれ。」
最初からねらいを見せてくれてるし、別に土産くらいなら買ってもいいし、後でガソリン代とかいっていくらか請求されるだろうけど、まあ、いいか。と、思って、乗り込む事にしました。
「Are you Japanese?」(日本人?)
「Yes.」(そだよ)
「私、日本語ちょっとしゃべれます。」
この人の日本語能力は、ちょっとというレベルではなく、約30分のスジャータの村への道のり、ずっとしゃべっていたのですが、基本的に話が通じないことは全くありませんでした。
「どうしてそんなに日本語しゃべれるの?」
「この村に、日本に留学していた人がいます。この村で、日本が好きな人はみんな、その人に日本語習っています。」
「インド人は、貧乏ですが、がんばり屋です。 いろいろなことを勉強しています。
でも、どんなに勉強しても、いい仕事が出来ないように社会の仕組みが出来ています。カースト制度によって、生まれた時に出来る仕事が決まっています。私は、仏教徒ですが、この仕組みの中にいます」
「あなた、インド人にいろいろ嘘つかれたと思います。
でも、ブッダガヤーの人は、みんな、優しい。
カルカッタとかデリーとかパキスタンとかから来た人は、みんな嘘つく。
ブッダガヤーはいいところです。私は大好きです。」
バイクの運転もとても丁寧で、大きなへこみはきちんとさけるし、小さなギャップを超える時はスピードを下げる。
私もバイクに乗っていたのでよくわかるのですが、本当に丁寧な運転です。
そんな感じで、スジャータの村から帰る頃には、
「この人は、インド人にしてはめずらしく、いい奴なのではないか?」
と思い始めていました。
もりぞおさんは、海外、特に貧乏な国では出来る限り金は使うようにしています。
また、いいサービスをしてくれた人には、チップも弾みまくります。
ただ、インドでは、あらゆる人が嘘をつきまくるので、チップをあげる機会が全くなし。
最終的には、チップをあげるレベルを「最初に約束した以上の金を要求せず、言われたことをきちんとした」という、人間として当たり前にやるべきところまで下げたにもかかわらず、ここまでで2回しかチップをあげる機会はありませんでした。
こいつには、チップあげたいなー。なんて事を考えていると、
「私の友達が、この町でレストランをやっています。今晩、私の友達とビール飲みませんか?」
などと聞いてきます。
インド人に食事に誘われるということは、かなりの高確率で、食事に睡眠薬が入っており、気がつくと身ぐるみはがされます。
場合によっては、3日間一緒に町をいろいろ案内してもらい、すっかりうち解けてから、家に行ったら家族に暖かく迎えられるものの、急に眠くなり、気がついたら身ぐるみはがれた上に空っぽの家の中で一人放置されていたということもあるそうです。
3日間かけて信頼させた上に、偽の家と家族まで使うという、近頃のオレオレ詐欺並の用意周到さです。
と、わかってはいたものの、ちょっとは信じてみたいと思っていたので、荷物を全部ホテルに預けて、ポケットに100ルピーだけ入れて行ってみるか。。などと考えながら、ブッダガヤーの町まで帰ってきました。
「じゃあ、まず、あなたの土産物屋に連れて行ってください。その後、荷物をホテルに置いて、一休みしてからレストランに行きましょう。」
「わかった。じゃあ、行こう。」
町の中心部に帰ってきて
「こっち、こっち」
と誘われた先は、薄暗い小屋。っていうか、土産物屋なのに、なんでドアに鍵がかかってるんだよ?
中に入ると、怪しい土産物が並んでいます。そして、4人くらいのインド人がぞろぞろと入ってくる。
「ココが、私のお店です。」
「なんで、鍵がかかってるのですか?」
「今日は休みなのですが、特別あけました。さあ、この人が品物の説明します。」
めがねをかけた男が説明をが始めます。
こいつの日本語は、上手いというレベルではない。ネイティブに限りなく近い。
きっと、さっき言っていた、日本に留学をしていた人なのでしょう。
「これは、インドの大変珍しい曼荼羅です。金箔が貼られている大変高級なものです。」
もう、この時点で、インチキ確定。
「で、いくら?」
「400ドルです。」
「なんで、ドルなんだよ?」
「観光客の人は、ドルの方がルピーよりわかりやすいからです。」
ハイ、馬鹿にされてますー。
でも、確かにドルで言われた方が安く感じるんですよね。
400ドルって、約16,000ルピーですから。私の今回のインド旅行の全行程でかかった値段と一緒です。
もう、さっきの気持ちが完全にぶっ飛んで、300ドルの仏像とか、200ドルの象牙の像とかどうでもいい話を軽く聞き流しています。
そんな物を買う気は全然ないので、さりげなく出口に近づき、
「ごめん。そんなにお金ないから無理だわ。」
と、言って外に出ました。
外に出た瞬間、明るい世界を見て、さっきのインド人に対する優しい気持ちを思い出して、気持ちが変わりました。
「うかつにインド人を信じた私は大馬鹿だ。同じ過ちを繰り返さないために、自分に罰を与えなくてはならない。」
店の外から、
「やっぱ買うわ。その20ドルの像の置物」
20ドルは670ルピー。それなりのホテルの一般的な値段です。
「インドを旅行している間は、いつもこの置物を持ち歩こう。
そして、これを見るたびに、インド人を信じた自分の甘さを思い出そう。」
そう心に決めて、この置物を「ブッダガヤーの涙」と名付けました。
しかし、インドに対する憎しみはあまり沸いていません。
みちぱたで客引きをしているおやぢが、かなり上手に日本語を喋れること
観光客を騙すためにものすごい計画を立て、周到な準備をしていること
日本に留学して、NOVA Level1くらいまで日本語を喋れるようになった人が、観光客だましの片棒を担ぐくらいのことしか出来ないこと
頭が良くて、努力をして、まじめで、能力を持った人でも、カースト制度という社会の制度によって、もっと能力を生かせる仕事、裕福になれる仕事に就くチャンスを閉ざされている、インド社会。
そんな軽い絶望が世間をうっすらと覆う世界に暮らすインド人にちょっと哀れみを感じると同時に、「中国の次はインドだ」という世の中の流れに、疑問符を持っています。
裕福層が住むところでは、また事情が違うのでしょうが。。。
ちなみに、このカースト制度は、インド人70%が信じる宗教、ヒンドゥー教に強く結びついており、法律上は禁止されているのですが、未だに社会に根付いており、なかなかなくなる事はないそうです。
で、ここで、「ブッダガヤーの涙」の写真を載っけたいところなのですが、私、すでになくしました!
反省も憎しみも悲しみも、あっという間に忘れるのは、私の悪いところでもあり、いいところでもありますね。。
しかたがないので、今回もりぞおさんをだましてくれたインド人の顔をさらしておきます。

名前は。。。。忘れた。







ブッダガヤーの涙 見てぇ~!
日本には持って帰って来てたの?
by ふなば (2005-04-11 17:09)
日本には持ってきたはずです。。
こんど、実家をじっくり探してみます。
狂犬に噛まれたトートバックに入っているはずのなのですが、穴が開いていたので捨ててしまってるかもしれません。。。
過去も未来も思い出も、あっさり味で捨ててしまうもりぞおさんです。
by mota (2005-04-11 21:29)
合コンしませう!!!
by NO NAME (2005-04-14 21:36)
うん、合コンしよう!!!
by NO NAME (2005-04-15 17:21)
どなたですか?
ちょっと書くとこが違うのがおしゃれですね。。。
ちゅか、連絡先を。。
by mota (2005-04-18 21:36)
もりぞおさん、はじめまして
このバイクのおじさん、私も寺の近くで出会いました。お土産屋で、大いにボろうとするのは、当然だけど、危ないおじさんではありませんでした!
by 私も、ブナに会ったよ (2005-05-29 01:22)
おお!ブナでしたっけ
そうそう。文章にも書きましたけど、とってもいい人でした。
日本語うまいし。
バイクに乗せてもらったりしました?
by mota (2005-05-29 22:03)
ブナの家まで行ってたくさんの子供たちを紹介してくれました。
アニルより信用できる人間です、
日本から手紙で石鹸頼んだら送ってくれました
by ブナ元気かな? (2007-10-27 21:20)
インドの旅行会社
www.bodaijutours.com
インド料理
www.tajindo.com
by Bodaiju Tours Private Limited (2008-04-18 17:47)